2016年1月19日火曜日

インド市場の変容?いよいよモーダルシフトか

インド二輪市場のデータをまとめてくれるところが
減ってしまったので、データを自分で整理してみました。

2015年のデータのうち、1,2月は
完全なデータが見つけられなかったので
3-12月のデータをまとめています。

まずは、メーカーごとの販売台数。
トップのヒーローは、またしても台数を減らし
じり貧傾向が止まりません。

とはいえ、2位のホンダもかろうじて増加しているとはいえ
少し前までのような急成長はできていません。
3位のTVS、4位のBajajも同様です。



今度は、シェアを見てみます。
これが2014年3-12月


こちらが2015年3-12月です。
ヒーローはとうとうシェア40%を切りました。

2位のホンダと3位のTVSを合わせた数より
ヒーローの販売台数がはじめて下回り、
もはや、「インド市場に君臨する巨人」
とは言えなくなりつつあります。

ビューエルとの提携では大損をしてしまった上に
この状態は、かなり危機感を覚えているはずですが
景気の良い話は聞こえてきません。


こちらは、増加率でみた場合です。
RE(ロイヤルエンフィールド)とカワサキの急成長が目を引きますが
カワサキは、実はインド参入が2014年の5月。
なので2015年のデータが3-12月の10か月なのに対して
2014年は5-12月の8か月分です。

2015年の5-12月の結果と比べると、実はカワサキは-10%
これはトライアンフも同じことで、やはり2014年5月参入ですから
同時期で比べると、なんと-20%。

カワサキもトライアンフも、小型バイクはあまり持ってませんので
大型主体のメーカーです。

これは、HD(ハーレー)も同じことが言えて
シェア0.1%にも達しない弱小メーカーなのに
成長率はごく僅か。

インドの経済成長に伴って、大型バイクが売れ始める
という各社のもくろみは、どうやら空振りになっているようです。

これはいったい、どういうことか?
そこで、ふと4輪の販売台数を見てみることにします。


四輪の販売台数はまだバイクとは1ケタ違いますが
増加率を見てみると、その差は歴然。

2014年では7%を超える増加率を見せたバイクが
205年はわずか0.8%の増加。

一方、四輪は、3.9%→8.3%と、倍増しています。

つまり、経済成長に伴い
インドでもモーダルシフトが始まろうとしており、
リッチな層は、大型バイクより
四輪に興味を移しはじめているのではないか?

「インドを制する者、世界を制す」
とは、オイラがずっと言い続けてきたことで
もちろん、毎月100万台以上が売れるインド市場は
今でも世界最大の市場ですが、
2016年は、あるいはインド市場の曲がり角になるのではないか。

その場合、国産メーカーの戦略も
変更を迫られるような気がします。

データ参照元
http://www.autocarpro.in/

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