2018年12月10日月曜日

ガソリン添加剤入れます?



特に四輪のお店では
ボトルのガソリン添加剤が
いろいろ販売されてます。

燃焼促進だとか
オクタン価向上とか
〇〇効果とか・・・

え~と、ガソリン添加剤で
本当に大きな効果があるのは鉛だけ。

そして鉛は法律で禁止されています!

では、ボトル・ガソリン添加剤の中身は
どんなものなのか、というと
主な成分はおおよそ3つ。
①清浄剤
②摩擦低減剤(FM剤)
③灯油(希釈溶剤)
です。

まず最初の①清浄剤って何かというと

 石 鹸 で す !

吸気バルブについた
デポジットを洗浄するのが役目。

が、しかし、ハイオクガソリンには
元々入ってますので
レギュラー使用者にしか効果ありません。

それも、エンジン性能に影響するほど
デポジットが付着するのは
一定以上距離を走った場合なので
頻繁に入れても意味はありません。

また、「石鹸」である清浄剤は
入れすぎると問題が起こりえます。

まともな清浄剤はエンジン内に入ると
急速に熱分解してくれますが、
質の悪い清浄剤はエンジン内で
自分自身がデポジットになって堆積し
1990年代のアメリカで
大トラブルを巻き起こしました。

で、アメリカから追い出された
それらが流入してきたのが
日本をはじめとするアジア。(怖)

1990年代に、オ〇ト〇ッ〇スなどで
ガソリン添加剤の種類が
急に増えた時期がありますが、
その中身は・・・・・(大汗)

素人が粗悪品かどうかを見分けるには
「PEA系清浄剤」と書いてあるかどうか。

PEAならまあ大丈夫としてよいでしょう。

とはいえ、必ず説明書記載の量を守りましょう。

オイラがガソリン添加剤の
入れすぎに注意を促すのは、
JIS規格にも根拠があります。

「JIS K 2202自動車ガソリン」で、
ガソリン規格が定められていますが、
その中に「未洗ガム20mg/100mL以下」
というのがあります。

これは清浄剤の入れすぎを
防ぐための規格です。

ボトル添加剤は高濃度なので
入れるとJIS規格の値を超えます。

つまりJISも「少なくとも常用は良くない」
と言ってる、というのは分かりますよね。


次に②FM剤。

エンジンオイルの寿命を
ベースオイルと添加剤とで比べると、
一般に添加剤の方が短いです。

FM剤もそのうちの一つ。

長距離オイル無交換のために
分解して無くなってしまったFM剤を
ガソリン希釈を利用して
エンジンオイルに追加してやる。

1万キロ以上オイル交換せずに
走っているエンジンには
ガソリンにFM剤を添加して
一定の効果があることが
データで証明されています。
(ごく僅かですけどね・・)

こういう人たちには、
FM剤の効果を体感できる
可能性があります。

逆に言うと、きちんと
マメにオイル交換してる人には
効果ゼロ、、です。


そして、最後に③灯油。

清浄剤も、FM剤も
非常に高粘度でネトネトな物質なので
希釈してサラサラにするために
灯油を混ぜています。

が、灯油のオクタン価は低く
(たぶん、50かそこら)
蒸発特性も悪い。

こんなもの、入れれば入れるだけ
元のガソリンの性能を損ないます。

その意味もあるので
用法容量を必ず守りましょう!

以上まとめて、オイラが
自分のバイクにガソリン添加剤入れる?
てぇと、ハイオク入れてるし、
1万キロもオイル無交換なんて・・・・

ということですから「燃焼促進!」などの
変なことを期待せず、中身が分かったうえで
正しい使い方をしましょう!

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