2014年9月9日火曜日

Ninja H2=「過給ダウンサイジング」の将来は本当に明るいか?

http://www.asphaltandrubber.com/bikes/glimpse-supercharged-kawasaki-h2/

最近の話題の中心といえば、
なんといってもカワサキNinja H2。

過給エンジンと言えば、80年代ごろ、
特に四輪でブームになったことがあり、
バイクでも少しだけターボバイクが造られたが、
正直なところ使い物にならず、
あっという間に絶滅してしまった。

だが、直噴化+小型タービンを装備した
新世代の過給エンジンは、小排気量化と組み合わせた
「過給ダウンサイジング」により
特に燃費向上という触れ込みで、
四輪の世界では採用車種が増えている。

バイクの場合は、燃費改善もさることながら、
エンジン軽量化による運動性能向上に
注目が集まっている感がある。

各社のフラッグシップの隼やZX-14Rは、
そろそろハーレーのスポーツスターと
同じくらいの車重となり、さすがに重すぎる。

カワサキが過給エンジンの採用に動いたのも
こういう背景からであるが、
しかし過給ダウンサイジングの将来は
必ずしも明るいとばかりは言えない。

まず、過給ダウンサイジングの実燃費は
カタログで謳うほどには良くない、という声が多い。

実際、過給ダウンサイジングの燃費が良いのは
比較的低速で大人しく走行している時だけなので、
この指摘は、あながち間違ってはいない。

また、直噴システムのせいで、
最近話題のPM2.5が大幅に増えている。

これについては、直噴技術の実用化当初から
指摘され続けてきたことであり、
エンジンの専門家が知らなかったでは済まされず
近いうちに規制の対象になる可能性もある。

そんなわけで、今の過給ダウンサイジングは
80年代と同様な運命をたどるとまではいわないが、
何らかの揺り戻しが起こる可能性はゼロとは言えない。

H2が欲しい人は、早めに動いた方が良いかもしれない。

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