2014年9月1日月曜日
カタルーニャ独立とMotoGPへの影響
http://www.motogp.com/ja/riders/MotoGP
スペイン(エスパーニャ)東部に位置する
カタルーニャ州の複雑な歴史は
日本の歴史教育では、あまり取り扱われていないため、
多くの日本人にとってなじみがない。
元々カタルーニャは
独自のカタルーニャ語、カタルーニャ文化を持っており、
中世のころはアラゴン=カタルーニャ連合王国として
貿易によりかなりの富を蓄えていた。
しかし、1714年9月、第三次バルセロナ包囲戦に敗れて降伏し、
1716年に布告された新国家基本法により
カタルーニャ語の使用が禁じられるなど
スペインへの同化政策が取られてきた。
このような背景からカタルーニャ問題は
政治的には非常に敏感な問題をはらんでいる。
以前、カルロス国王がMotoGPの表彰式の場面で、
あまり気乗りしないロレンソとペドロサを
無理やり握手させたことがあるが、
あれは単なる個人の握手ではなく、
スペイン国王による「スペインとカタルーニャの握手」
という政治的な意味合いが含まれており、
一部で密かな論議を呼んだ。
現在では、カタルーニャには広範囲な自治権が認められているが、
カタルーニャ人の独立への希望は強く、
独立派の運動は、スペイン国内で大きな軋轢を生んでいる。
たとえばここ
↓ ↓
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFK29H3A_Z20C14A8000000/
現在、MotoGPは各クラスでスペイン人選手が多く、
「スペインのスペインによるスペインのためのレース」
と揶揄される状況になっているが、
実は我々がスペイン人だと思っているレーサーの多くが
カタルーニャ人である、というのは案外知られていない。
代表的な現役カタルーニャ人レーサーの名を挙げると
MotoGP
マルク・マルケス
ダニ・ペドロサ
ポル・エスパルガロ
アレックス・エスパルガロ
Moto2
エステベ・ラバト
マーベリック・ヴィニャーレス
Moto3
アレックス・リンス
アレックス・マルケス
イサック・ヴィニャーレス
などであり、これ以外のスペイン人トップ選手と言えば
ロレンソやバウティスタなど、わずかしか思いつかない。
カタルーニャが近い将来に独立するかどうか
特に情報収集しているわけではないので、
予言することは難しいけれど、仮に独立を果たした場合、
カタルーニャの子供たちが、現在のように
恵まれた環境でレースを続けられるのかどうか?
カタルーニャ問題は、ライダーの国籍勢力分布にとどまらず
非常に大きな影響をGPに及ぼす可能性がある。
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