2018年7月31日火曜日

ハーレーの賭けはたぶん成功しない/tyの例を元に


https://goo.gl/9xmABt

https://goo.gl/W6qaZs

https://goo.gl/1fTgmG

ハーレーがアドベンチャーモデルや
ストリートファイター、それにEVモデルなど
今まで手を出さなかった分野に
大々的に乗り出そうとしています。

・・・と、いうのは、すでにあちこちで
議論は尽くされまくってるようで
いまさらオイラが何か言っても
てな状態ではあるんですが。

さて、ハーレーと言えば、
日本だけでなく、本国の米国でも
良い話は聞こえてきません。

アメリカの若者からは
古臭いと敬遠されているのに
今まで無競争といえた
「本場米国のクルーザー」の地位も
インディアンの登場で、
かなりシェアを食われ、
このまま守ってばかりでは
ジリ貧になるのは避けられない。
だから逆に攻勢に打って出るべき。

まあ、経営コンサルタントなら
そう考えますよね。

こういう多角化戦略は
たとえば一部の欧州メーカーで
成功例はないではありません。

なので、ハーレーも
成功するかもしれません。

が、しかし・・・・

ここでちょっと別の話をしましょう。

ウチの嫁はぬいぐるみが好きですが、
20年ほど前に、tyストアという
ぬいぐるみメーカーが
一大旋風を巻き起こしました。

tyというのは15歳の少年が
自分が欲しいと思うぬいぐるみを作り
それを一般にも販売するという形で
あっという間に、世界中に
大勢のファンを作り出しました。

tyの成功の秘密は、
もちろん安価な価格設定もありましたが
創業者がぬいぐるみ好きで、
自分が欲しいぬいぐるみを作った
という点です。

まさにこれが欲しかった、という
嫁をはじめ大勢のファンを獲得できたのは
そういう姿勢にありました。

しかし、tyの快進撃は
長くは続きません。

やがて創業者の少年は
会社をプロの企業家に譲り
経営から身を引きます。

それと同時に、製品にも
明らかな変化が起こります。

たとえば・・・
サッカーのワールドカップとタイアップして
出場国の国旗を胸に縫い付けただけで
他は全く同じ熊のぬいぐるみ。 ( ̄Д ̄;;

こんなものがファンの心を捉えるはずがない
ということぐらい、嫁に聞かなくても
オイラにだって理解できます。

燃料タンクに各国の国旗をペイントしただけで
あとは全部同じ、なんてバイク
誰も欲しいなんて思うはずありません、
というのとまったく同じ。

かくてtyのブームは終焉し
今では安価なだけが取り柄の
どこにでもある会社に成り下がりました。

ちなみに、在りし日のtyのぬいぐるみは
たとえばこんなのです。
 ↓   ↓


「こんなのの何がいいんだぁ?」
なんていう人はいませんよね。

何といっても、あなたのバイクだって
他人からそう言われているはずですし。^^;

ぬいぐるみのことは
ぬいぐるみ好きに任せましょう。

ということで、話を元に戻すと
ハーレーの多角化ですが、
・どうしても作りたいという熱意ゆえか
・単なる経営上の合理性を求めてか
そのどちらによるものか
オイラにはかなり疑問が残ります。

特にハーレーは、倒産寸前のところから
ハーレーファンの心に訴えて
復活を果たしたメーカーです。

この賭けが経営合理性ゆえだけだったら、
熱狂的ハーレーユーザーは
間違いなくtyのファンと
同じ行動をとります。

ごく普通のメーカーになってしまっても
生き残れるならそれでよい、というのなら、
それも一つの選択肢ではありますけれどね。

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