2014年11月27日木曜日

WSBK:EVOになってもホンダは遅いまま?


http://www.crash.net/wsbk/news/212318/1/haslam-already-lapping-faster-on-aprilia-than-honda.html

ホンダはおそらくインライン4(L4)が速いとは思っていない。

MotoGPが始まってから、ホンダのレースバイクは
一貫してV型エンジンを搭載している。

V型エンジンのメリットとして、
エンジン幅を小さくできることから
バイクをコンパクトに作ることができる。

にも関わらず、ホンダが市販SSでV4を作らないのは
V4がコスト的に高いからである。

一応、ホンダにも言い訳はあるだろうから
それを想像してみると、V4は熱的には厳しく、
街乗りならL4の方が楽だろう、ということではないか。

だからCBR1000RRのように「コンビニからサーキットまで」
という懐の広さを重視して開発するのならL4の方が良い、
・・・・・ということになるだろうか?


だが一方で、懐の広いCBR1000RRは
サーキット専用マシン(または峠&サーキット用マシン)
に比べて、いろいろなところで不利になる。

たとえば圧縮比を見てみると
CBR1000RR 12.3
YZF-R1 12.7
GSX-R1000 12.9
ZX-10R 13.0

という感じで、CBR1000RRが突出して低い。
ちなみに、欧州バイクについて触れると

1199 Panigale R 12.5
RSV4 Factory 13.0
HP4 13.0

ビッグボアでオクタン価要求値が高く
ノッキングに弱いドカの二気筒が12.5と、
低めの圧縮比を採用しているのを除けば
いずれも高い圧縮比を採用している。

圧縮比が低いのは、チューニング屋にとってみれば
「まだまだ詰める余地がある」と歓迎する声があるらしいが
一般ユーザーからすれば、高いバイクを買ったのに
エンジンを開けて面研とかピストン交換とかというのは
コスト的に痛い。

そもそも、素人レースでGSX-Rの人気が高いのは
ツルシのままでも、そこそこ速いからである。

CBRには、様々なキットパーツが販売されているが
「だったら、最初からキットパーツを
 全部組み込んだバイクを売ってくれ!」
と言いたくもなる。

それだけいじっても、元が
「コンビニから・・・・」
なので、速くするのはかなり大変だ。


さて、何の話かというと、
今年、パタ・ホンダでWSBKを走っていた
ハスラムの話である。

ハスラムは、シーズンオフから
アプリリアに乗り換えたばかりだが
「いやぁ、現時点で、すでにホンダより速いよ!」
なんて、ナメた台詞を吐いている。

パタ・ホンダは、HRCからの支援もほとんどなく
パーツを自作したりしながら、WSBKを戦っているが
なかなか苦労させられている。

ずっとホンダで走っていたジョナサン・レイも
とうとう、しびれを切らしたようで、
2015年からカワサキに移籍してしまった。

V4のRC213V-Sが市販されるのはまだ先の話。

パタ・ホンダの苦闘はまだ続きそうだ。

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