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もう20年くらい昔の話ですが
アメリカ人の一部に妙な神話が信仰されていました。
どういうものかというと、
「エンジンはノッキング寸前の時に
最もパワーが出るので、
オクタン価の低いガソリンの方が
パワーが出る。」
そのため、合法か非合法かは分かりませんが
オクタン価80とか70のガソリンが流通しており
これと市販ガソリンを混ぜて、好みのオクタン価にする
・・・・というものです。
確かに、同じガソリンに対して
ノッキングする寸前まで、圧縮比を上げたり、
点火時期を進角させたりすれば、
エンジンはパワーアップします。
しかし、エンジンをいじるのではなく、
ガソリンのオクタン価を下げて
ノッキング寸前にしたところで、
パワーアップなどするはずがない。
むしろエンジン壊すだけです。
・・・というのは、さすがにこのブログを
読んでおられる方ならご存知だと思うので
特に解説はいたしませんが。
しかし、この話を思い出して、ふと考えたことがあります。
アメリカの自動車メーカーやバイクメーカーは
四輪なら5、6リットルのV8エンジンとか、
二輪だとハーレーのV型二気筒とか、
どうしてあんなにドロドロしか回らない
巨大な排気量の車両ばかり作るのか?
日本や欧州のような高回転エンジンだって
造ろうとすれば作れるだろうに・・・・
でも、オクタン価を意図的に下げるような消費者が
国内にうようよいる、という前提で考えると
「精密機械の様なエンジンなんが作る気にはなれない。」
というエンジニアの本音が聞こえてくるような気がしませんか?
オイラだったら、ノッキングのことを考えて
ワイドボアのショートストロークエンジンはやめ、
ロングストロークエンジンにして、
しかも圧縮比もあまり上げず、
ヘッドをひょいと開けてメンテできるように
OHCエンジンなんかにはせず、
あくまでOHVで・・・というエンジンにするかなぁ(笑)
低回転、低圧縮比でパワーが落ちる分は
排気量アップで補えばよし、と考えると
そのまんま、典型的アメリカのエンジンになります。
まあ、あくまでオイラの推測ですし、
オイラが知っているのは20年も前の話で、
今のアメリカの消費者の考えが
どうなっているかは分かりませんが
もし、この推測が正しいとしたら、
アメリカのメーカー、けっこう苦労してるなぁ・・
みなさんはどう思います?
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