2014年8月27日水曜日

めっきの寿命は環境により様々

今週は関東では涼しい日が続いてますが
一方で、西日本ではシャレにならない雨と聞きます。
皆様、ご無事でお過ごしでしょうか。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


さて、雨が続くと、災害の他に問題になるのが「錆」
錆対策としては、いろいろな方法があるが、
その一つに「めっき」がある。

めっきとは、錆びやすい鉄などの表面を
別の金属により被覆する方法を指す。

錆対策でよく用いられるのが溶融亜鉛めっき。

亜鉛というのは、
1.表面が酸化されることで保護被膜を作り、
それ以上の錆の発生を止める。
2.自らが酸化されることで、鉄が錆びるのを防ぐ。
(犠牲防食作用)
という二つの作用があり、かつ安価なので
広く使われている。

バイクの各パーツにもめっきは広く使われているが、
バイクの場合は見た目を重視して、装飾用クロムめっきが多い。
(クロムめっきにはニッケルが使われており、
 ニッケルはかなり有用な金属なので
 リサイクルの要請もそれだけ高い。)

しかし、このようなめっき被膜と言えど完全ではなく、
次第に腐食が進み被膜が薄くなっていく。

クロムメッキの耐用性についての資料は
みつからなかったので、
亜鉛メッキで話を進めることにしよう。

めっきの耐用年数は膜厚が厚いほど長いが
一般的な亜鉛めっき(55mg/cm2程度)の場合は
40年から100年程度が耐用年数と言われている。
(クロムめっきも大雑把には25~40年と言われている)

40年から100年と、かなり開きがあるのは
環境によって耐用年数が異なるからで
田舎に比べ、都市は工場や自動車などの
排ガスに暴露されるので、耐用年数は短くなる。

高度成長時代には、
都市の大気もかなり汚かったため、
めっきの耐用年数が15年未満
なんてこともあったらしい。

しかし、もっとも悪影響を及ぼすのは
なんといっても海水。

海岸地帯は、どうしても海風の影響で
めっきの腐食が進みやすくなる。

一般には海岸地域と言えど、
25~50年ぐらいの耐用年数はあるものだが、
場合によると4,5年でダメになるほど
腐食が激しいことがあるという。

バイクに使われるクロムメッキも
この例に準ずる。

めっきというと、素人目には
ちゃんと施工しさえすれば、
半永久的とはいわずとも
かなりの長期間もって当たり前と思いがちだが、
海水の影響というのは、やはり大きいようだ。

日本の場合、海風を完全にシャットアウトする
というのはほぼ不可能なので、
住む環境によっては、
「めっきのメンテナンス」ということも
考える必要があるかもしれない。

参考
http://www.jlzda.gr.jp/mekki/pdf/youyuu.pdf

0 件のコメント: