2014年8月28日木曜日

縦置きボクサーツインの革新的(?)バイク

http://www.asphaltandrubber.com/bikes/midual-type-1-prototype/#more-68926

現代スポーツバイク設計の基本姿勢を
ものすごく大雑把にまとめてしまえば
重心を前に持っていく、である。

そのため、エンジンで最も重い
クランクシャフトをできるだけ前方に
もってくる。

またスイングアームを長くとることで
スイングアームの垂れ角変化を少なくすると共に、
重心を前方に持っていく助けにもなる。

こういうコンセプトで大事になるのは
エンジンの前後長をできるだけ短くすること。

その原則を正しいと考える立場からすると、
こういうエンジンのバイクは
「アホか!」という感想しか出てこないだろう。

Midualというメーカーが2016年発売予定にしている
Type.1というバイクが話題を集めている。

このバイクの最大の特徴はエンジンで
ボクサーツイン、しかもBMWと違って縦置きである。


これが、エンジンの図。

メーカーによると、この形式を採用することで
低重心と低振動を達成できるらしい。

多くのサイトでは触れていないが
じつはMidualでは、以前(2001年)にも
同じエンジン形式のRoadster900
というバイクも計画していたらしい。

こういう、皆が進んでいる方向とは
明らかに逆方向だとわかっていながら
そこに向けて突進していく蛮勇というのは
大メーカーだと、周りから止められて出てこない。

Midualが風車に突撃したドンキホーテで終わるか
それともモーターサイクルの歴史を変えた存在となるか
まあ、たぶん前者なのだろうが、
その勇気は見習いたいと思う。

ちなみに価格は、全てを一から作っているので
14万ユーロになり、1千万円を大きく超える。

日本に入ってくる可能性は低そうだが
そのうち試乗記ぐらいは
どこかのサイトに乗るかもしれない。


このバイク、タンクの上に無数のメーターが並ぶ。

こういうバイクに乗る人は
タンクバッグのような無粋なものをつけてはいけない
ということのようだ。(笑)

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