2011年11月21日月曜日

レースには金がかかる

11月16日の記事が、ちょっと話題になっているようだ。
「このままでは、2013年にはワークスホンダの2台を除いて
 みんな撤退してしまうぞ!」
と、ドルナCEOのエスペラータが、
MotoGP改革の必要性を訴えている。

Dorna CEO Carmelo Ezpeleta says MotoGP must change now
http://www.autosport.com/news/report.php/id/96261

レースに金がかからないようにしようという主旨は分かるが、
しかし、どんなにレギュレーションをいじろうが
ホンダが勝つ図式が、そう簡単に変わるとは思えない。

ホンダの勝利を止めるのは、
2004年のロッシのようなライダーが出ない限り無理である。

そもそも、研究開発への投資が、
ホンダと他のメーカーでは違いすぎる。
2010年度のホンダの二輪関係研究開発費は678億円。

これは、同時期のヤマハの全社研究開発費552億円を上回る。
ちなみに、ヤマハの二輪関係の研究開発費は349億円で
ホンダの約半分に過ぎない。

金を掛ければ偉い、というわけではないが
研究にはどうしても金がかかる部分がある。
そして、こうした毎年の地道な積み重ねが
やがて技術的な基礎体力の差となって表れてくる。

たとえば、1982年に他社より遅れて
GP500・2stマシンを投入したホンダが、
なぜヤマハとスズキを追い越してしまったのか?
「4stのホンダ、2stのヤマハ&スズキ」ではなかったのか?

しかも、現在、ワークスヤマハにはスポンサーがいない。
欧州メーカーのDucatiは、全く勝てなくてもスポンサーには困らないが
ホンダを追いおとせる可能性がある唯一のメーカーであるヤマハは
ロッシがいなくなった途端に、スポンサーにも困る状態になった。

エスペラータはまず、この状態から手をつけるべきだと思うのだが・・・

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