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ロードレースでよく聞く話だが、
4度の500ccチャンピオンになったエディ・ローソンは
一部の人々の記憶の中では、あまりぱっとした存在ではない。
いわく、キング・ケニーとフレディ・スペンサーが
いなくなったから、チャンピオンになれただけだ、
というのがその主張の内容である。
その指摘が事実かどうかはともかく
人々の記憶の中の印象というのは
かなり厄介である。
ただ一ついえるのは、
野球の長嶋茂雄のように
ここぞという時に活躍したかどうか
いや、実際には活躍してなくても
「活躍した」と人々に印象付けられた選手が
いわゆる「記憶に残る選手」ということになるのだろう。
今回の中上選手の転倒は、本人のミスであったとはいえ
不安定な天候という、非常に難しい状況の中で起きた
ある意味、仕方のない転倒といえる。
しかし、この不安定な天候をうまくしのぎ
みごと初優勝を果たして見せたとしたら
中上は、記憶に残る選手への第一歩を歩めたのではないか
そんな意味からも、かなり残念なクラッシュであったと思う。
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