1970年代のオイルショックのころ、石油の寿命はあと30年!
などと脅迫的に言われていたものだ。
しかし、それから40年ほど経ったというのに、
いまだ我々は石油文明にどっぷりつかっている。
なぜか?
話は簡単である。技術の進歩によって
従来は利用できなかった油田が
次々と利用可能になっているからだ。
この技術の進歩が昨今では
「オイルシェール、シェールガス革命」
と言われる現象を引き起こし、
この「革命」によって、石油の寿命は
少なくとも50年は伸びた、と言われている。
また、ここ10年ほどで原油価格は
バーレル当たり10ドルほどから100ドル近くまで
10倍になった。原油価格が上昇すると
今まではコスト的にペイしなかった油田でも
採算がとれるようになって、
これまた石油の寿命を伸ばす原因となる。
したがって、当面の間は
石油の枯渇を心配する必要はない
というのが、今の多数意見である。
石油の寿命は良いとして
CO2問題の方はどうだろう?
内燃機関はCO2を増やす元凶として
環境団体からやり玉に挙げられている。
しかし、CO2増加が問題となっているのは
せいぜい数十年とか100年とかのタイムスパンの話で
1万年、1億年という長さでは、
むしろCO2の減少のほうが深刻な問題である。
地球大気のCO2は主に火山の噴火により増加し
岩石等への吸収や、植物の光合成で減少する。
この関係は
火山 < 岩石 + 植物
という関係にあって、長い目で見ると
CO2はどんどん減少しているのだ。
今から2億年後の地球では、木がほぼ絶滅し
草だけになっていると言われている。
(草の方がCO2の吸収率が良いので
CO2が減少しても、なんとか生きられるのである。)
さらに将来になると、CO2はさらに減少し
とうとう光合成が出来る下限値以下になり
植物の絶滅→それを食料にする動物の絶滅
という順序で大量絶滅が起こり
地球は死の星になってしまう。
つまり、バイクに乗って、CO2を出している我々は
石油という形で地下に埋蔵されてしまったCO2を
再び大気に戻してやっているということも言え、
その結果、数億年後に迫る大量絶滅を
わずかながら先延ばししているという言い方が出来る。
正義なんてものは、どういう観点でモノを見るか
によっていくらでも変わってしまうという好例だろう。
・・・なんて事を書いていたら、そのうち
「環境団体」から猛攻撃をうけてしまうかな?(怖)
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