もてぎは、どうにもこうにも工夫のしようがないコースである。
前にも書いたが、コーナーの種類もさほど多くなく、
ドーンと加速してハードブレーキ。
くるっと回って、またアクセルドーン。
ブレーキングのテクが必要、と言えなくもないが、
パワーがないことには、どうにも仕方がない。
MotoGPクラスでも、ロレンソは来る前から諦めモード。
「もてぎは仕方ない」という発言を繰り返していたほど。
そのもてぎで、パワーで劣るFTRホンダのトヌッチが
生涯初となる3位表彰台を獲得して見せた。
「単に、KTM勢が接触転倒して消えたおかげだろ」
などという指摘は当たっていない。
KTM勢が転倒して漁夫の利を得たのは2位のビニャーレスであり
もし、いくつかのハプニングがなければ、
ビニャーレスは5,6位がせいぜいだったはずだ。
このレースで、パワーに勝るKTM勢に一人互角に戦ったのは
トヌッチの方である。最後に90度コーナーで
コルテセに激突されなければ優勝した可能性さえある。
それにしても、ゴールした後のコルテセは
チームメイトのケント相手に
いったい何を怒っていたのだろうか?
ケントの90度コーナーでのオーバーテイクは
なんら危険なものではなく、
優勝を目指すライダーにとってごく自然の行為だった。
そもそも、過去に危険なライディングをしていたのは、
コルテセその人である。バウティスタの事故の陰に隠れて
ほとんど問題にされなかったからといって、
某サーキットでの危険行為を忘れてはならない。
(バウティスタは過失だが、コルテセは故意である)
それに後で謝罪したというが、
「自分の感情を理解してくれることを願う。」
などと語るなど、あまり謝罪になっていないとしか思えない。
今回のもてぎの3位入賞で、一気に注目されるようになったトヌッチ。
コルテセの名前など忘れてもかまわないが、
トヌッチの名前は覚えておいて損はないと思う。
写真は公式サイトから
http://www.motogp.com/ja/riders/Alessandro+Tonucci
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