https://clicccar.com/2022/06/03/723656/
さて、昨日の話は
「ガソリンの生命は蒸発特性にあり」
でしたね。
でもさ、そんなの、石油会社が
きちんとやっているんでしょ・・・
いや、無茶言わんでください。
ガソリンの価格を考えてくださいな。
ガソリン?高いじゃねぇか!
えぇと、まずは原油価格の話をします。
昔、どのくらい昔かというと
中国が発展する前ぐらい昔
原油価格はリッター10円切ることもありました。
が、今や、円安もあって
リッター100円近くになることもあります。
さらに、ガソリンには
バカ高いガソリン税ってものもあります。
つまり、皆さんが払ってるガソリン代のうち
百ン十円は、産油国と政府に払ってる金。
それを考えると、ガソリン価格っていくら??
みなさん、コンビニで水って買います?
あれ、500ccで120円とかするでしょ。
おいおい、水だぜ?
蛇口ひねれば出てくる水だぜ?
それに500cc、120円とか出すんですよね?
ガソリン、水より安いよね?
そういう価格に抑えるためには
いろんな妥協が必要になります。
なので市販ガソリンって
エンジンを透明にしてみてみると
配管の中では蒸発し始めて
気泡がたくさん発生してるし、
キャブから噴射されたあとも
一部は蒸発しきれずに
液体のままエンジンに流れ込む量が
ある一定量あります。
こういうガソリンの場合、
どうしたって、性能はそれなり。
とはいえ、石油会社も手をこまねいてはいません。
ちょっと昔に
「夏の沖縄と、冬の北海道、
ガソリンは一緒でいいんだろうか?」
って、CM流していた石油会社のことを覚えてます?
あれね、この蒸発特性に関係してるんです。
同じガソリンでも夏なら蒸発特性よくなりますし
冬なら、逆に悪くなります。
なので夏のガソリンは
蒸発特性をやや低めに設定して
冬のガソリンは、蒸発特性を
やや高めに設定する必要があります。
そんなこともありますからね、
みなさん、ガソリンを長期保管なんかやめましょう。
夏に買ったガソリンは、夏の気温用に
蒸発特性を設計してますので
冬に乗るには適していませんよ。
まあ、昨今はECUの性能も上がってますので
なんとかECUがごまかして走ってくれますが
キャブ車や、古いインジェクション車は
そうはいきませんから。
ちょっと話がずれました。
元の話に戻しましょう。
でも、こんな蒸発特性の違いなんて
一般の人間、わかりゃしないだろ!
そんなことはありませんよ。
少なくとも浅川さん、びっくりするぐらい
分かってますから。
(某社を中傷した、と言われるのも何なので
詳細は割愛しますが・・)
オイラも、昔、市販ガソリンと
非市販ガソリンとを
A,B,Cとマスキングされて比較した時は、
一発で分かりました。
何が違うって、クラッチミートした瞬間に違う。
アクセルを開けると、開けただけ進む。
そんなの当たり前だろ、ですか?
いいえ、違うんですよ。
それと比較すると、市販ガソリンは
開けた瞬間、エンジンがわずかに愚図る。
そのせいで加速がさっきより鈍る。
それを低速トルクがないせいだと
勝手に思ってましたが、違う。
試しに1500回転あたりから
アクセルを開けてみても
やはり伸びが違う。
ガソリンが適正に蒸発して
きちんと燃えていると
これだけ違うんです。
こういうガソリンをサーキットに持ち込むと
まあ、どこのコースで、どのカテゴリーかは
ちょっと秘密ですが、ラップ1.5~2秒は違います。
何が違うかというと、立ち上がり加速が違います。
ストレートエンドの速度はそんなに違わないけれど
立ち上がり加速が違うので、ラップタイムでは
とんでもない差になる。
無駄に金をかけたわけではないってのは
オイラレベルでもはっきり分かりました。