2022年9月20日火曜日

ニュースでカートが注目されてしまっている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/53e985fc3bce3440a33a4cff79f515949e198def/images/002
 

北海道のレーシングカート体験会で

11歳の女児が運転を誤り、見物者の列に突っ込み

2歳の男の子が死亡するという事件が

あちこちで騒がれていますね。


多くのニュースが「ゴーカート」と表現したことから

トンチンカンなコメントも溢れています。


ここでは、責任は誰にあるかとか

そういう話をするつもりはありません。


一応、経験者としてカートってなに?

という話をしようと思います。


レーシングカートというのは、

遊園地のゴーカートでレースしたら楽しいのでは?

と考えた人により作られたと言われています。


バイクでいうポケバイやミニバイクの役割をになっており

入門編レースカテゴリーであると同時に

比較的安価でできるレースとしても人気があります。


11歳の女児が乗っていたことを云々する向きもありますが、

キッズカートというものがあって、

早ければ3歳くらいからカートに乗り始めます。

(バイクで言えばポケバイレースですね。)


小学校も真ん中を過ぎれば、

普通サイズのカートに乗ります。


バイクで言えば、ミニバイクに移行するのと

全く同じですね。


一般にはヤマハのKT100(2st100cc)エンジンを搭載する

カテゴリーが入門編として存在します。


KT100は古いエンジンなので、ピストンバルブで

動力性能的には、まさにミニバイクと同程度。


このカテゴリーで満足していれば

比較的安価にレース活動ができる

という点でもミニバイクレースと一緒です。


このカテゴリーを卒業したレーサーが

次にどこに行くかというと

本格的な四輪フォーミュラマシン。

これは、バイクでいえばMoto3マシンとか

あるいは市販600ccとかに相当しますね。


他には、バイクの世界には相当するカテゴリーがない

「スーパーカート」というものもあります。


これはカートに4st250ccや2st125ccの

モトクロッサーエンジンを積んだものですが

改造している人は、よりパワーを求めて

Moto3やGP125のエンジンを搭載したりします。


こういうスーパーカートになると、

富士のストレートエンドでは

推定で200km/hは越えますので

もう遊園地のゴーカートとは

全く別の乗り物になりますね。


さて、ここでおしまい・・・ではありません。

多くのカートコースでは

レンタルカートというサービスを行っています。


レンタルカートは、カート場を訪れた人に

手軽にモータースポーツを楽しんでもらおう

という趣旨で行われていますが、

全くの素人にはKT100といえどパワーがありすぎ。


そこで、KT100よりパワーが数段落ちるエンジンを

搭載した「プレイングカート」というものが

レンタルには使われます。


プレイングカートはKT100を底辺とする

レーシングカートと遊園地のゴーカートの

まあ中間に位置する存在と言えます。


今回、女児が乗っていたのも

このプレイングカートです。

報道によると時速40km/h程度まで出るマシンと

いいますので、プレイングカートの中でも

かなりデチューンされたものだったと思われます。


なので、今回の事故をバイクに例えると

デチューンされまくって速度が40km/hしか出ないNSF100、

いやプレイングカートはギアチェンジが無いので

50ccスクーターというべきかな?

に乗った未経験の女児が運転を誤って・・・

という話になります。


どう考えるべきか、というのは

オイラはコメントしませんので

ご自由にお考え下さい。


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