2017年6月29日木曜日

ドゥカティの売価15億ユーロは適正か、現在価値法で考えてみた・2


https://goo.gl/8td1M6

さて、昨日の話をえぃっとまとめると、
日本の感覚ではドゥカティの現在価値は
12.7億ユーロ。
インドメーカーにとっては6.4億ユーロ。

ここから、ドゥカティの買収先として
ホンダなど日本メーカー
ヒーローなどインドメーカーは
売価15億ユーロじゃあねぇ、と
いずれも手を引くのが合理的・・・

・・・という話でした。

で、唯一残ったのがハーレー。

最近、ベビーブーマーの高齢化で
すっかり落ち目と言われており
15億ユーロなんて巨額の金を
融通できそうにもないメーカー。

だからハーレーがドゥカティを買うなんて
現実的とは全くもって思えない!

・・・というのが、いろんなサイトで
まとめられている記事の要旨です。

でも、オイラはありうる、
と思っています。

というのは、ハーレーは
設備投資の必要性は低いです。

いや、もっと言うと
設備投資してもしょうがない(笑)

正直、工場をドーンとデカくして
生産台数を増やしても
または販売店をバーンと増やしても
販売台数が急増するとは思えません。

でも、利益を増やして成長したい。
しかも、今は世界的な低金利時代。

借入資金は低金利で確保が可能。
たとえば、年利2%で資金が調達できた
と仮定します。すると・・・

現在価値=5100万ユーロ/0.02=25.5億ユーロ

ハーレーにとっては
ドゥカティの現在価値は25億ユーロを超えます。
それが15億ユーロで買えるんだから
こりゃもう買うしかない。


実際、ちょっと考えてみましょう。
15億ユーロを2%で借りたとすると
金利は3000万ユーロ。

一方、2016年のドゥカティの利益は
5100万ユーロでした。

差引2100万ユーロだけ
ハーレーグループの利益は増えます。


・・・何か騙されている気がする?^^;;

まあ、確かに、企業体力が
改善してるわけではないので
その感覚は間違いとは言えません。

でも、インドメーカーみたいに
設備投資をバーンとやって
というわけにはいかない会社にとって
手っ取り早く規模拡大をするには
こういうやり方もあり、ということ。

こういうことから、
ハーレーとの話が流れたら
VWグループは12~13億ユーロくらいに
売価を下げて、再度売りに出すんじゃないかなぁ?
というのがオイラの想像です。

さて、ハーレーは買いますかね?

0 件のコメント: